妊治療に役立つ鍼灸治療、効果が出るまでに必要な期間

不妊治療に効果的と言われている鍼灸治療。
晩婚化による不妊治療の拡大と共に、年々注目度が高まっています。
効果的とはいわれているものの、不妊治療を行っている当人にとっては、効果の有無だけでなく効果が表れるまでに必要な期間も気になるところではないでしょうか。
そこで今回は、鍼灸治療の効果が出るまでに必要な期間について解説します。

なぜ鍼灸が不妊治療に効果的なのか

そもそもなぜ、鍼灸が不妊治療に効果的であると言われているのでしょうか。
その答えは鍼灸治療が持つ、ホルモンバランスの改善作用や体温向上作用にあります。
妊娠しやすい体の条件として、正常なホルモンバランスと高い基礎体温がしばしば挙げられます。
正常なホルモンバランスは正常な排卵や生理を促進、また、高い基礎体温は着床しやすい体質づくりに貢献します。
鍼灸によるホルモンバランスの改善や体温向上は、女性のからだを「妊娠しやすいからだ」へと改善させる効果があるのです。
これが、鍼灸が不妊治療に効果的であるといわれている理由なのです。

鍼灸は効果が表れるまでに時間が掛かる

鍼灸による不妊治療への効果が分かったところで、本題である治療の成果が現れるまでに必要な期間について解説します。
結論から申し上げますと、鍼灸による効果がしっかりと表れるまでには2ヶ月~6ヶ月程度必要です。
想像していたよりも遙かに長い時間が必要なのだなと驚いた方もいらっしゃるのではないでしょうか。
それは、私たちが患部に直接作用させる「西洋医学」に慣れてしまっているからです。
西洋医学の考え方では、薬や手術などによって患部を直接治療するため、効果が出るまでにそれほど時間が掛かりません。
しかし、鍼灸をはじめとする東洋医学は患部に直接作用させるのではなく、体全体、つまり体質そのものを改善させることによって体の不調を治そうとします。
体質はすぐに変化するものではありませんから、徐々に変化していくのを辛抱強く待つしかありません。

鍼灸治療はあせらず、じっくり

体質をじっくりと改善させる鍼灸治療は頻繁に、そして長時間治療すれば早く効果が表れるというわけではありません。
週に1度から2度、1時間程度の治療を数ヶ月間じっくりと行う必要があります。
鍼灸は「あせらず、じっくり」受ける心構えが大事なのです。

鍼灸治療は即効性のある治療法ではありません。しかし、体質ごと改善できる点は西洋医学にできない鍼灸ならではの強みです。あせらず、じっくりと治療を受け、効果的な鍼灸治療が受けられるようにあらかじめ時間に余裕を持った計画を立てましょう。