不妊治療に副作用ってあるの?

現在不妊症でお悩みの方は年々増加傾向にあり、厚生労働省の調査によるとなんと7組に1組の割合で不妊症に悩むカップルや夫婦がいるとも言われています。
このような環境により不妊治療は私たちにとってとても身近なものになりつつあります。
しかし、その副作用についてはあまり知られていません。
そこで今回は不妊治療に伴う副作用について説明させていただきたいと思います。

不妊治療の副作用とは?

不妊治療には人工授精や体外受精などのさまざまな種類がありますが、その中で副作用が起こる危険性があるのは、主に「排卵促進剤」を使用した場合です。
この薬は妊娠の確率を高めるためのもので、卵巣に刺激を加え、排卵を促す役割があります。
ここで注意したい点は排卵促進剤が「卵子に直接的に作用することはない」という点で、服用したからといって奇形の卵子になってしまうことなどはありません。
では、実際にどのような副作用があるのでしょうか。

子宮内膜が薄くなる

薬の影響でこの副作用が出たときにはいったん治療をお休みすることになります。
受精卵が着床するためには子宮内膜に一定の厚みが必要となるためです。
妊娠するためには子宮内膜の厚みが重要になるということですね。

多胎妊娠

多胎妊娠(たたいにんしん)とは、2人以上の赤ちゃんを同時に授かることをいいます。
自然妊娠の場合、80分の1ほどの確率と言われていますが、不妊治療を行うと多胎妊娠の方が、早産による障害が起こりやすいなどのさまざまなリスクがあるので注意が必要です。
また、低体重での出産となってしまうケースも多くあります。

卵胞過剰刺激症候群

この副作用は「OHSS」とも呼ばれ、排卵促進剤を使用した際の代表的な副作用で、薬によって卵巣への刺激が過度になってしまい、多くの卵胞が育ってしまうことから発症します。
症状としては卵巣が腫れて腹水がたまることにより、体重の増加、腹痛、下痢、吐き気などが上げられ、さらに重症化してしまうと呼吸困難や腎機能障害などを引き起こしてしまう場合もあります。
しかし、早期の治療で症状が改善することがほとんどのため、体に異変を感じたらすぐに医師に相談しましょう。

さいごに

今回は主な不妊治療の副作用について説明させていただきましたが、いかがでしたか?
個人差はありますがこのように薬の服用には、良いところがある反面いろいろなリスクが付きまといます。
服用をご決断された場合には、必ず医師の指示に従って使用することが大切になりますので、ご注意ください。