不妊治療に効果的な鍼灸治療、その痛みの程度

体のあらゆるツボを鍼やお灸で刺激し、体の様々な不調を改善させる鍼灸治療。
近年、妊活に効果があると不妊治療に取り組むカップルからも注目を集めています。
しかし、針治療と聞くと、治療中の痛みが心配という方も多いのではないでしょうか。
そこで今回は、鍼灸治療に痛みは伴うのか、その実情をご紹介します。

痛みを感じるメカニズム

そもそも人はなぜ痛みを感じるのでしょうか。
その秘密は、体のあちこちにある「痛点」にあります。
痛点とは体の内部によるセンサーのようなもので、体に与えられた衝撃を感知し、「痛み」という信号で脳にその衝撃を伝えます。
痛みは体を守るために重要な役割を果たしているのです。
針治療の場合、体に刺した針が痛点に触れた時、痛みを感じてしまいます。
それはすなわち、痛点に触れさえしなければ、痛みを感じることは無いということです。

使用する針の種類や刺す深さによって痛みは異なる

鍼灸に使用する針は種類に応じてその太さが異なります。
太さの幅は0.14~0.34ミリメートルです。
ちなみに最も良く使われるのは0.14ミリのものです。
また、治療によって刺す深さが異なります。
浅い場合は数ミリ程度の深さですが、数センチの深さまで刺すこともあります。
もちろん針は太ければ太いほど、刺す深さは深ければ深いほど痛みを感じる確率は上がります。

痛みを感じる確率はどれくらい?

ここまで痛みを感じるメカニズムや鍼灸治療の現状をご紹介しましたが、治療を通じて痛みを感じる確率は具体的にどれほどなのでしょうか。
結論から申し上げると、鍼灸治療を通じて痛みを感じる確率は1パーセント程度です。
つまり、針を100回刺して1回痛みを感じるかどうかといった程度です。
1回の治療で針を100本刺すことはそうそうありませんので、痛みを感じる日もあれば感じない日もあるといった具合です。
針を刺すと聞くと、刺す度に激しい痛みに耐える必要があるという印象をお持ちの方もいらっしゃるかもしれませんが、鍼灸で痛みを感じる確率は意外にも低いのです。

ご覧頂いた通り、鍼灸治療は想像以上に痛みを伴わない治療です。
痛みを感じる確率は非常に低く、痛みを過度に心配する必要はないでしょう。
ちなみに、注射に使われる針の太さが0.8ミリ前後であることからも、鍼灸に使われている針がいかに細いかがお分かりいただけるかと思います。
鍼灸治療はそれだけ痛みを感じるリスクの低い治療だということです。皆さんも痛みを心配せず、鍼灸治療に挑戦してみてはいかがでしょうか。